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2010.11.16

手品師に似ている。

この間読んだ小説の、ちょっと印象に残った一節。
「ところで、あなたはいま何をされているんです? 手品ですか?」
「いや、僕は手品はまったく。書く方の仕事で……でもまぁ似たようなもんです。
労働するのは手だけだし、小さなものを大きく見せたりして、
ときには何もないところから花を咲かせたりしなくちゃならないし」
「夢のある仕事じゃないですか」
「いや、手品師っていうのは種や仕掛けを知っているから。
じつは孤独な商売なんです。いつでもひとりだけ駅に取り残されている気分です」
(「つむじ風食堂の夜」/吉田篤弘)
引用部分の主旨とはあまり関係ないですけど、
手品師ってのは、手品を披露すること以上に
種や仕掛けを考えることが仕事なんですよね。
舞台に立つときには、実は仕事の大半が終わってる。
そういう意味でも僕の仕事と似ているのかなあと思います。
書くことじゃなく、何を書くのか考えることが仕事。
当たり前だけど、だからこそそれだけは忘れないように
気をつけなくちゃと思います。

Author : miyabo

2010.11.08

ぼくのななつどうぐ

この仕事に就いたばかりのころ
人生初の取材に筆記具一式を忘れていったあげく
その場でお借りしたペンを
移動中に紛失するという大失態を演じました。
皆様こんにちは。みやぼです。
「これがないと仕事にならん」という道具は
皆さんそれぞれにお持ちだと思います。
他のワザナカメンバーに比べて
打合せやら取材やらお散歩やらで
外を出歩いていることが多い僕も
たいていの場合には持ち歩いている
「これさえあれば」の七つ道具があります。
1.ノートとえんぴつ
いきなり普通ですが…
僕のノートはしばらく時間が経つと
書いた本人も判読できないくらい汚いです。
そういう意味ではセキュリティも万全です。
ちなみに鉛筆の芯は昔からBが好きです。
2.携帯電話
これまた普通ですが。
僕はおもに怪盗ゲームをするのに使っています。嘘です。
公私ともに関係者ご連絡先がすべて入っているので
もしこれがなくなったら某CMの
「盗まれてる!!」どころの騒ぎじゃないです。
3.モバイルノートパソコン
これは今年独立するときに奮発して買いました。
思い切ってモバイルノートを買ってから
ネットにつなぐための通信機器を契約しに行ったら
そこでもタダでモバイルノートがもらえました。
これはいまだに腑に落ちません。
4.ICレコーダー
前職を退職する際に職場の皆様に
いただいたもののひとつです。
もともと速記暗記の取材スタイルでしたが
物忘れが心配な年齢に足を踏み入れましたので
最近は重宝しています。ありがとうございます。
5.文庫本
もう仕事関係ないですね。
でもいつも何かしら一冊はカバンの中に入っています。
最近は出先で本読むこともほとんどありませんが
なぜか持っているだけでちょっと安心します。
6.クルマ
もはや道具なのか?って話です。
飼い主に似て図体ばかりでかいポンコツで
今年の猛暑もエアコンがまったく効かないうえ
飛び石でガラスにヒビ入るわ釘踏んでパンクするわ
今年だけでもかなりの金食い虫っぷりですが
やっぱりこれがないと仕事になりません。
7.……。
すみません。六つしか思いつきませんでした。
ただちょっと「七つ道具」って言いたいだけでした。
我ながらなんだこれっていうブログ記事ですが
愛すべき六つ道具と一緒に、今週もがんばります。

Author : miyabo

2010.11.02

影響力の武器に影響される

うちの奥さんはジャポンのファンです。
ジャポンがカポエラをやっていることを知って
「すごーい」と感動していましたが
彼女はそれをムエタイだと心から信じ切っていました。
皆様こんにちは、みやぼです。
僕も、秋の夜長の読書ネタで。
数年前に読んだこの本を
今また読み返しています。
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
ロバート・B・チャルディーニ 社会行動研究会
4414304164
人はどうして
(ときにそれが本意ではない場合にも)
「YES」と頷いてしまうのか?
その時いったいどういう心理作用が働いているのか?
そのメカニズムを6つに分類して
それぞれ豊富な事例を交えつつ紐解いていきます。
とても乱暴な言い方をすれば、
僕の仕事はそれを見る消費者なりクライアントなりに
「YES(そうだね!)」と思ってもらうことだと思うのです。
「いいね!」と思ってもらうことは、デザインでも写真でもできる。
でも「そうだね!」と感じて頷いてもらうのは
企画にしろコピーにしろ、言葉の出番なんじゃないかなと思います。
…と、仕事の話に結びつけてみましたが
この本は単純な読み物としても十分おもしろいです。
興味がある方には読んでいただけばよいとして、
この本に載っている、もしかしたら役立ちそうな小ネタをひとつ。
もしあなたが街の雑踏の中で
発作を起こすか誰かに刺されるかなどして
街行く見知らぬ人たちに助けを求める場合。
「誰か助けてください」と言うよりも、
「そこのあなた、助けてください。救急車を」と
特定の人に呼びかけ、具体的な行動まで促すほうが
援助を受けられる可能性は格段に高くなるそうです。
自分がそこを通りがかった人間だったらと想像すれば、
確かに後者の方が「YES」と言ってしまいそうです。
こんな事例とその原理がたくさん載っています。
その心理メカニズムを利用した広告の事例(アメリカのですが)も
ちょこちょこと出てきますので、未読ならぜひ。
おすすめです。

Author : miyabo

2010.10.26

1年前

深夜、事務所前の喫煙コーナーで一服していると
まったく見ず知らずの人から
「働くことがつらい人たちの集まるセミナー」とやらに
熱心に誘われました。…。
皆様こんにちは、みやぼです。
途中から合流した僕が言うのもなんなのですが、
おかげさまでワザナカは今月で設立1周年です。
たくさんの方々にお祝いしていただいている最近の様子を
メンバーの一員として、でもちょっとだけ外部の目線で
いいなあ、ワザナカはしあわせだなあと思って見ていました。
ちょうど1年前もワザナカのそういう面に触れて、
どうしてもそこに関わる人たちやワザナカメンバーと
一緒に仕事がしたくて独立を決めた、
去年の自分の気持ちを思い出してしまいました。
慌ただしくてゆっくり振り返ってもいませんでしたが
今年は今までにないくらいに新しい経験ばかりの年だったなあ。
…と、まだ11月にもなっていませんでした。
せっかくなので今年中にもうひと山ふた山、欲張ってみようと思います。
とにもかくにも
2年目のワザナカ、皆様どうぞよろしくお願いします。
www.wazanaka.jp

Author : miyabo

2010.10.18

はじめましてのご挨拶

ある日事務所に戻ると壁にアミダくじが貼られていて、
新ワザナカブログの二番手にいつのまにやら当選していました。
皆様こんにちは、みやぼです。
(初めてお目にかかる方もいらっしゃるかと思います。
はじめまして。コピーライターの宮保真と申します。)
というわけで、ジャポン以外では初めて
このブログにエントリする役目を仰せつかりました。
これからブログをリレーしていくメンバーは5人ですので
基本的には僕が月曜日担当ということになるようです。
さて、これから週の始めに何を書いていったらいいものか…
と、考えているうちに最初の月曜日の夜も更けてまいりました。
とりあえず本日は、ご挨拶&プロローグということでご容赦を。
次回からどうぞどうぞ、よろしくお願いいたします。
おまけです。
↓今日のワザナカ(と、画像を載せてみるテスト)
$www.wazanaka.jp

Author : miyabo